40才からのz(ゼプト)ステップ

自己パフォーマンスあげる為、日々のルーティンを考えている港区在住のブログ

『目に見えないもの』

『目に見えないもの、名前のないものは恐ろしく感じられる』

 

姿が見えないと想像力がかき立てられる

 

今まで見た映画の中で、一番怖かった映画を思い出してほしい。

その映画の殺人者(または化け物)の正体はすぐにわかっただろうか?

 

おそらく答えはノーだろう。

なぜなら目に見えることも、

触れることも、捕まえることもできない、

得体の知れないものが暗闇に潜んでいる方が、

ずっと観客の恐怖心を煽るからだ。

 

相手は未知の存在だ。

未知のものを相手にするのは難しい。

というのも、想像力が暴走して、

本来の姿より拡大化されてしまうからだ。

「ベッドの下の化け物」が怖いのと同じだ。

 

たとえば、映画『ジョーズ』。

当初スティーブン・スピルバーグ監督は、

この映画のなかで大きな機械じかけの

サメにもっと重要な役割を担わせるつもりだった。

ところがうまくいかなかったため、

製作陣は緊張感を出すために他の策を講じることにした。

 

ジョーズ』の音楽を覚えているだろうか?

重厚感のあるビートが徐々に盛り上がっていく

あの曲だ。すると海面のはるか下方から、

何かが、巨大な何かが近づいてくるのがわかる。

だがその何物かがいつどこに現れるか、

あるいは誰を襲うかはわからない。

 

サメを見た物はいない。

スピルバーグは、〈敵〉の姿が見えない方が、

視聴者の想像力がかき立てられることを

知っていたのだ。

 

ALTER EGO

超・自己成長術

トッド・ハーマン著

福井久美子訳

 

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